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「わたしが姉だ!!」 「僕がお兄さん!」 長い口論が止み、 バタバタと駆けてくる足音に、アスランは軽くため息をつきながら読みかけの本を閉じた。 「「アスラン!!」」 本を置いて勢いよく開けられた扉のほうを向く。 そこには同じような顔のつくりをした少年と少女。 それぞれの目にギラギラとしたものを見ながら、アスランはもう一度ため息をついた。 「なんだ?」 あれだけ大声で行われていたやり取りを耳にすれば大方予想はつくが一応聞いてみる。 「「僕たち(わたし達)どっちが上だと思う!?」」 「キラだろ?」 即答。 関白いれずに帰ってきた返事にポカンと俺を見つめていた二人だが、しばらくしてそれぞれの 反応を見せ始めた。 「やっぱり!!ほらカガリ、僕がお兄ちゃん!」 「なんでだ!?納得いかないぞ!」 二人の素直な、そして真反対な反応に思わず笑いが漏れる。 文句を言いながら暴れだしそうなカガリの頭に手を置いて理由を説明してやる。 「コーディネーターは13歳で成人として認められるんだ。でもナチュナルは20歳 だろ?つまり キラは大人でカガリはまだ子供」 だからカガリが『カガリが下』っと告げるとカガリは「うぅっ」と呻きながら悔しそうにキラ を睨んでいた。 対照的にキラは「さすがアスラン!」などと言いながらニコニコと笑っている。 その笑顔が気に入らないらしく、カガリの顔はますます仏頂面になった。 「でもアスラン!こいつが大人だって思えるか!?」 そしてキラを思いっきり指差しながらそう反論してきた。 しばしの沈黙・・・・・。 「思えないな」 「アスラ〜ン!?」 キッパリと言い切る俺にキラが情けない声を上げる。 そしてカガリがここぞとばかりに畳み掛けてきた。 「だろ!?それにこいつ腕相撲でわたしに負けたんだぞ!」 「なっ、それは関係ないよ!」 慌ててキラがカガリの口をふさごうとする。 確かにそれは関係ない。 だが・・・・ 「・・・・・・・・キラ」 呆れて視線をそちらに向ける。 腕相撲で、カガリに負けたって・・・・・・・・ コーディネーターとナチュナル以前に、男と女だろう? 少しは自分でも恥ずかしいという自覚があるのか、キラはきまりの悪そうな顔をしていた。 「まぁ、キラはずっとナチュナルと一緒に過ごしてそれに合わせて生活してたみたいだし 、ナチュナルの水準で考えるべきかもな」 とたんカガリが輝かんばかりの笑顔をみせる。 「ほらな!だからわたしが姉だ!!」 「えぇ〜!なんでさ!!」 目の前で再び始まった口論に、アスランは今日三度目のため息をついた。 小話2 双子+アスラン
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