「〜〜〜〜〜もう!酷いよっ!!」


「悪かったて、キラ」




不貞腐れている少年に少女は苦く笑いながら謝る。




「アスランも僕を置いてさっさと行っちゃってさっ」




恨みがましく睨みつけてくる少年を、アスランは軽く溜息をつきながら宥めた。
結局あれから折り返してキラのところにたどり着くまで結構な時間がかかって
しまった。
まぁ、あれからほとんど進んでなかったキラもキラだと思うが。




「カガリを一人で山奥に行かせるわけにいかないだろう?」




仮にも一国のお姫様だ。
そんな危ないことはさせられない。
・・・・・・一度すでに御転婆姫は行動をおこしているようだが。いや、本当に
一度なのかも怪しい。
そう言いながら軽くカガリを睨めば、さっと明後日の方向を向かれた。




「ったく           ・・・」




今日何度目か分からない溜息を吐きながら、アスランは目の端に何か黒い影を
捉えた。
いったい何かとそちらに視線を向けてみる。
そこには黒いローブを羽織った男とも女と分からない者。
静にじっとカガリを見つめている。
こちらの視線に気づいたのか、その人物はこそこそと隠れるようにして身を翻した。




「アスラーン!早くぅ」


「あ、あぁ、今行く」




気がつけばカガリとキラにずいぶんと離されいた。
少し小走りで追いかける。




          なんだったんだ?)




疑問を残しながらもアスランは二人に追いつくため駆ける足を速めた。