「ねぇカガリ、やっぱりやめない?」


「・・・・キラは父さんたちのことなんてどうでも良いんだな」






そんな言い方は卑怯だよ、と、
違和感なくセーラー服を着こなした少年はぶつぶつと文句を漏らしていた。















ミラクルツインズ〜お前が私で君が僕で〜














泣いたカラスがもう笑ったとはこのことだろうか。

先ほどまであれほど怒りをあらわにしていたカガリは満べんの笑みを浮かべていて。
どうしようもなく嫌な予感をキラは覚えながら、目の前の片割の様子を伺う。



・・・・そして彼女が手荷物ものを認識したとき、予感が確信へと変わった。。






「あれやろう!キラっ」




それは本当に小さなころ、ちょっとしたいたずら半分でよくやっていたこと。
彼女は名案だとばかりに爛々と言い切った。





「スポーツテストはお前の変わりに私が受けてやる!!」




(―――――――あぁ、眩暈が・・・・・)





「その日一日入れ替わろうっ」






カガリの手には彼女の通う学校のセーラー服。

キラはひくりと口の端を痙攣させた。


























「ねぇ、もうさすがに無理なんじゃない?」




最後の足掻きとほんの少しの期待をこめていってみる。




「う〜ん」




考えあぐねる彼女にほんの少しの望みを見る。




「・・・・確かに、身長とかきついかもなぁ・・・・・」




「自分だけぐんぐん伸びやがって」と言いながら軽く顔を小突いてきた。
彼女の言葉に瞳が輝く。




「じゃあ!」
「でもまぁ、まだ大丈夫だろ」
「カーガーリぃ」
「あはは、似合ってるぞキラ」




ケラケラと笑う彼女を軽く睨む。
何が悲しくてこの歳で女装なんてしなければならないのだろう。
いや、そもそも女がズボンをはいても何も言われないのに男がスカートを履けば
変態といわれるのは理不尽ではないだろうか。



もはやわけの分からない理屈を頭に浮かべ始めたキラはルンルンとした様子で自分
の日課をかばんに入れていく片割れをもう止めることはできないのだとついに諦め、
彼女と色違いの携帯に手を伸ばした。