「どうしたのかね、キラ・ヤマトくん」 「いえ、あの・・・・」 大丈夫だと片割れに言い切って家を出たというのに、いきなりドデカイ壁に ぶちあたる。 (何でスポーツテストの日に授業があるんだよ〜〜〜〜っ) ミラクル☆ツインズ〜危機一髪〜 喋ってしまえば声の違いでばれてしまう・・・・などではない。 気にする人間がいれば「のどの調子がよくない」と言えば誤魔化せるだろう。 問題はそんなことじゃなくて。 今乗りえなければならない問題は黒板に書かれているやたらごちゃごちゃとし た数式と、こちらを指名し解答をまって突っ立ている数学の教師。 まぁ、簡単に言ってしまえば「授業で当てられたが答が分からない」だ。 普通に「わかりません」と答えれば良いのかもしれないが・・・・・。 『まったく、みんな分からないのか?しかたない、ヤマトに解いてもらおう』 っと言われてしまえば答えないわけにはいかないだろう。 さて、どうしたものか。 カガリが途方にくれてうんうんと悩んでいると一人の少年が手を上げた。 「すいません先生、キラはなんだか朝から体調が悪いみたいなんです」 少し天然パーマがかかったような、茶色い髪の少年。 その少年の言葉と、おそらくいつもなら難無く解いてしまう問題に詰まっている 自分とを見て納得したのだろう、あっさりと信じてくれた。 「うむ、・・・・君がこの問題を解けないとはよっぽどなんだろう、無理せず 保健室に行って休んできなさい」 気遣う教師の言葉に遠慮なく甘えさせてもらう。 先ほど助け舟を出してくれた少年が付き添いを進み出て、それまたあっさりと 許可がでる。 (って、あの問題が解けなかったのがそんなにまずいのか?) 確かに自分は頭が良いわけではないが、決して悪くもないと自負している。 そんな自分から見て、あの問題はずいぶんとレベルが高いものだったのだ。 それにほかの生徒だって答えらら得なかったではないか。 まぁ・・・・・だから自分に回ってきたわけだけれど。 良く分からないことに頭をややこしく使っていると、付き添いの少年が声を かけてきた。 「君、カガリちゃんでしょ」 「っ!!?」 突然の言葉、その内容にカガリは目を見開いた。 そして何かを言おうと口をパクパクさせるが言葉が見つからない。 冷たい汗が背中を伝う。 そんな様子の自分に気づいたのか、少年はぷっと笑って口を開いた。 「大丈夫大丈夫!バレたとかじゃないから。キラに君のこと頼まれたんだよ」 その言葉にホッと胸をなでおろし、やれやれと困った顔で優しく微笑む片割れ を思い浮かべ感謝する。 肩の力を抜いたこちらを見つめながら、茶色い少し癖のある髪の少年は手を差し伸べてきた。 「俺はトール、よろしくな」 「あぁ!よろしく!!」