気を抜けば飲み込まれてしまいそうな深い深い紺の髪。 見つめれば吸い込まれてしまいそうな透きとおる翡翠の瞳。・・・女の子のように綺麗な顔立ちの少年に、何故か不思議と懐かしさを覚えた。 ミラクル☆ツインズ〜出会い〜 「おかしいだろ、スポーツテストの日に授業もあるなんて!!」 反則だっとぶつぶつ文句を口にするカガリにトールはうんうんと深くうなずきながら 答えた。 「そうだよなぁ、俺も思った。 ここ、スポーツにも勉強にも力入れてるらしいから仕方ないんだけど」 軽く肩を竦めながら言う。 なんでも元は『月並み学園』だったらしいが、どこが『月並みなんだ』と周囲に抗議され 『月通り学園』に解明されたらしい。 とありえない冗談を口にしながら笑った。 そして、いすに手を掛けながら「よっこいしょ」と立ちあがった。 「じゃ、俺はそろそろ授業に戻るから、三時限目が終わるまでここにいろよ。 幸い先生もいないことだし誰か着ても寝た振りすりゃボロはでないし」 了承の意を示すように軽くうなずく。 扉を開け出ていくトールを見送って、ボフッと頭を枕に静めた。 特に眠いと言ったわけでもなかったが、誰が来てもいいように布団を深く 被っておく。 (・・・・・キラ、何してるかな) 温かい布団の中でぼんやりと片割れのことを思った。 キラのことだからあまり無茶はしないだろう。 その点は心配ないのだが、やたらとちょっかいを掛けてくる友人が心配だ。 (まぁ、あいつらは一方的に喋らせとけば満足するし) 「失礼します」 しんっ・・・とした部屋にドアの開く音と共に男子生徒の声が響いた。 やわらかく風のようなとおった声。 その声にカガリは思考を中断する。 「・・・・・・出張か」 溜息をついたのが伝わってくる。 なんとなしに気になってそっともぐった布団からそっとかを除かせた。 そこから見えた夜の闇のように深い紺の髪。 その後姿にあれ?こいつどこかで・・・ 記憶のファイルからそれらしいものを引き出そうとしたところで、その後姿はこちらを 振り返ろうとしていた。 (やばいっ!) 慌てて目を閉じる。 布団をかぶるタイミングを完全に逃してしまった。 そしてこちらの姿を捉えたらしい少年はポツリと言葉をこぼした。 「キ、ラ・・・・?」 上から降ってくる戸惑いと心配を含んだ声と、酷く辛そうに感じさせる空気に 必死に寝たふりをしているカガリ自身も戸惑いを感じた。 To be continued・・・・